2020.05.31 Sunday

新しい革がきた

3月

新型コロナウィルスの影響で、私達が使わせて頂いている

イタリアの革の生産が一旦 止まってしまった。

これからのことを考え、話し合うなかで

今までのように、この仕事だけで

暮らしを立ててゆくことはできなくなっても、

革でのものつくりは 続けてゆこうと

確認しあった。

 

4月

これまでの革の生産再開を待ちつつ

素材となる新しい革を探そう。

植物タンニン鞣しのオイルレザー、出来れば染料染め

そして国産。

何件かあたりをつけて革屋さんを回るうち出会った

私達の希望を叶え、さらに原皮 鞣し共に国産の革。

 

畜産の副産物である革。

輸入との兼ね合いや、日本の肉牛は脂肪多めが好まれる

等もあり、国産の原皮は珍しいのだけど、

この皮は北海道の乳牛とのこと。

タンナーさんで革に触れながら、そんな背景を伺い

この革を作って頂くことに決めた。

 

大判でマットな風合い、経年変化には時間がかかりそうだけれど

じっくりお手入れしながら付き合ってゆくのが

この革には向いていそう、というのが最初の印象。

実際に私達の日常で使うなかで

どのような風合いを見せてくれるのか、

時間をかけて見つめてゆきたい。

 

5月

イタリアは生産が再開されたとのこと。

まだまだ不安定な状況が続くなか

どうなるかは、分からないけれど、

新しい革がきたからそれでよいかというと

そういう気持ちにはならなくて

今回のことがあって、遠く離れ、お会いしたこともない人や牛達、

土地のことを こんなにも身近に感じたことはなくて

改めて、離れた人たちや場所とこういう形で繋がっていられること、

この革を使わせて貰える幸運や出会いを有難く思い、

出来うる限り、新しい革と共に、これからも繋がっていたい。

という気持ちを強くした。

 

明日から6月。

 

 

 


 
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